変数の種類

疫学統計の基礎

検定を選択するに当たって、変数の種類を理解しておく必要があります。

図1 変数の種類

変数は量的変数、質的変数に分類されます。

量的変数 比率尺度と間隔尺度

量的変数は比率尺度、間隔尺度に分けられ、合わせて連続変数と呼びます。

比率尺度は身長や体重のように1単位が決まっており、0が絶対的な意味(存在しない)を持つもの。足し算、引き算、掛け算、割り算に意味があります。

間隔尺度は温度などで大小関係に意味があり、0が相対的な意味しか持たないもの。温度0℃は水が氷になる温度を基準としたもので、「存在しない」という意味ではありません。また知能指数はIQ 200>IQ 120と大小の比較はできますが、0は「存在しない」という意味ではありませんし、「IQ 200とIQ 120の差80」=「IQ 120とIQ 40の差80」とは言えません。

質的変数 順序尺度と名義尺度

質的変数は順序尺度と名義尺度に分けられます。

順序尺度の例として癌のステージがあります。癌のステージはStage I~Ⅳまでありますが、これはStageの大きさには意味がありません。Iが最も早期、Ⅳが最も進行期という順序はありますが、数の大きさではなく、進行度の「状態」を表しています。

名義尺度はその名の通り名前です。0や1などの数字に置き換えることも多いですが、男性=1、女性=0とした場合、「1」や「0」は数値としては意味を持たず、記号のようなものです。

ここはあまり神経質になる必要はありません。SPSSで変数を規定する際も連続変数(比率尺度と間隔尺度)、順序変数、名義変数の3つに分類できればOKです。

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